無影燈

2007年5月12日 TV
原作の直江先生は、やはり37歳という年齢にふさわしい渋さがある。

だから、読みながら、そこに出てくる先生を中居くんでイメージすることはなかった。

自宅のマンションでの姿は、大島の着物。なぜか、そこを読んだとき、田宮二郎さんというよりも「エースをねらえ!」の宗方コーチを思い浮かべてしまった^^;。

(そして、前髪を下ろした少年のようなドラマの先生がなお一層愛おしく思えた^^。)

ただ、「一緒に北海道へ行こうか」と先生が倫子に言う場面から先は、以前に読んだときはそんなことはなかったのに、どうしても泣けてしまった。

約束の時間に少し遅れてきた先生を空港で待つ倫子。飛行機の中のふたりの様子や窓からの風景。そして、支笏湖の湖畔。(実際に訪れただけに、夕暮れの湖畔がまざまざと思い浮かべられる)

あのふたりならどんなだったろう。見たことのない数々の場面、見たことのない先生の姿を想像しては、それを知っている倫子が羨ましくさえ思える。

先生の遺書の一節。

「いまここに最後の便りを書くのは、第一には君に悲しみを与えすぎたことの詫びを言いたかったからである。第二には、数ある女性のなかで、君だけはあるいは私の死後も、子供を産んでくれるかもしれないと思ったからである。」

だから、支笏湖のホテルで、妊娠したかもしれないと告げる倫子に、直江先生は産んでほしいと言った。

ドラマの倫子がもしそうしていたら、先生はなんと言っただろう。(というか、先生はそういう可能性を少しも考えていなかったのかしらとも思う)

ビデオレターの中の、「いつか君が愛する人の子供を産んだとき、僕は笑顔で祝福を送りたい」という言葉を聞くたびに、私はいつも、先生の命はちゃんと受け継がれているんだよ、と伝えたくなる。

先生のお姉さんが倫子に言った言葉。
「あの人は、もっともっと生きたかったに違いありません。」

そうだったろうと思う。そして、もっともっと、生きてほしかった。

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